Hideko

モンパルナスのキキのHidekoのレビュー・感想・評価

モンパルナスのキキ(2013年製作の映画)
4.5
原題: Mademoiselle KiKi et les Montparnos

2020年 MyFFF “STAY HOME edition”にて鑑賞。
14分27秒 ショートアニメーション。

皆さんのレビューにより、アリス・プラン(Alice Prin)という実在の人物が「モンパルナスの女王」「モンパルナスのキキ」の愛称で知られていると勉強させて頂きました。また、キキというのはギリシャ語のアリスに相当する名前だそうです。

キキの人生が、ユトリロ、モディリアーニ、藤田嗣治、マン・レイやヘミングウェイ…etc. と共にヌードモデル、女優、歌手、画家などとして多彩ぶりを発揮する様子が様々なタッチで描かれたアニメーションで綴られています。どの作風も彼女の人生に合わせられていてあっという間の14分でした。

特にモディリアーニの愛人の絵が彼の絵そのもので、また藤田嗣治の乳白色の肌。彼の展覧会の幾点もの絵の中にキキの絵があったかは覚えていませんが、彼は特に特徴的な風貌で本作では幾度となく登場しているのには思わず笑ってしまいました。下の毛のくだりは本当なのかな、これも楽しいエピソードでした 笑。キキが老いていくにつれてその風貌も変化して最後は寂しいタッチの絵であったのが物悲しかったです。

展覧会ロスの今なので、コロコロ変わる作風はちょっとした展覧会を見ているようで今のところMyFFFのアニメーション作品の中ではショートながらダントツです。2度続けて観ましたが何度でも観たい、そんな素晴らしい作品です。
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