このレビューはネタバレを含みます
ノーラエフロンのサムとアニーが出会うまで
2010年1月16日 11時56分レビュー
1993年作品、脚本(ほか一名)、監督ノーラエフロン。
最新作も公開されたノーラエフロン監督、これで七本目。キャリアも順調。女性監督でいえば今現在本数ベースで単独トップの女性監督傑出人であります。
自分はロブライナー監督の「恋人たちの予感」が大好きです。ノーラの脚本は、つぶさに性格を描き分けるデティールの細かさが好きです。監督としてもグーです。
ノーラの監督脚本二作目の本作。
前作脚本だけの「恋人たちの予感」を再デレクションしたような印象(「恋人たちの予感」では、「カサブランカ」がリスペ映画になってます。うんちくもオモロいですよ)
まさしく「めぐり逢い」のノーラエフロン版現代語訳のような素敵な映画となっております。
シングルファザーになってしまった、まだブレイク前のトムハンクス。
もしゃもしゃヘアーのまだ駆け出し期の感じ。建設現場で働いています。
そしてビルプルマンとまもなく婚約のメグライアン。なにか心に距離を感じながら、婚約に戸惑っている様子。そこにある「めぐり愛、会い」が訪れます。
それは紛れもない「ラブ」のはじまりだったのです。
トムハンクスのお子さん役の坊やがまたおませで可愛い、そしてせつない。彼の彼女さんのむすめっ子さんは、ノーラの処女作「ディスイズマイライフ」にも出演していたカワイ子さん。
子供のませませトークがオモロ。
また、端役にいたるまでの細かい動きやちょっとした台詞にノーラの楽しく考えさせる台詞が詰まっております。これが実に面白い。
出会いは、無意識と無意識が無意識に出会う、、、それが神経症的に「運命」と呼ぶ
とか「めぐり逢い」は女性の映画だとか、、。
人生はちょっとしたつまらないことで運命は変わるとか、、。(うるおぼえ脳内どーも訳)
ありふれた台詞ですが、二人はその運命にひかれ大それた行動をとっていくのです。
本作の製作を祝福するがごとく出演している感謝ゲスト、ロブライナー監督が役者として出演。
もともと役者もおやりになっていたようで上手です。トムの会社の気軽な友達、恋愛指南役で助演。
ロブの優しいお目目は可愛いですね。
音楽もまた良いですね。中でも「スターダスト」が良かった。ナットキングコール?版かな?クレジットうる覚えですが、、。
本歌はビートタケシの「北野ファンクラブ」オープニング曲、美空ひばりシングス版も超グルービィでございます。
本作のようにに出会うきっかけて大げさにしろ、なんにしろ、
「びびび、、、」
って大切なんかな?
とも思います。劇中にあるマジックって大切にしたい感情と思いたい自分です、、。
現実はそんなこと言ってランないよあんたぁという心の声もきこえてきそうですが、、。
ザッツ ア フィクション、、、! それでも 「ラブストーリー」
二人の遠い「眠れない」出会い、、。
人を思いやる、
家族を思いやる、
または、映画を思いやるそんな優しく楽しさにあふれた ラブ ストーリー。
ノーラエフロンやはり好きな監督さんであります。
追伸
メグは「めぐり逢い」で泣き、
トムはロバートオルドリッチで泣き、
お子さんは「エルム街の悪夢」で楽しむという
映画的描き分けがまさしく「マンアンドウーマンアンドチャイルド」を如実に表した映画チョイスであります。