ぼびっと

マグノリアのぼびっとのレビュー・感想・評価

マグノリア(1999年製作の映画)
3.1
トム・クルーズがアカデミー賞助演男優賞でノミネートされた作品ということで、難解との噂もあり観てみたのですが、3時間もあったとは…道理で少し長いなと…

かつてはクイズ番組で天才児と騒がれていたが、今は全く何をやらせても失敗ばかりの男、癌におかされ余命幾ばくもなく、昔捨てた前妻の息子に一目会って話したいと望む老人と、その後妻、献身的でお人好しの介護師、熱狂的な人気を誇る、SEX伝道師の男、癌で余命2ヶ月の人気クイズ番組司会者と、その娘で何故か薬漬けの女性、現在天才ちびっ子ともてはやされる少年とその父親、説教が長い親切だが冴えない警官…
一見なんの接点もない彼等の人生は徐々に…という、群像劇です。

全体的に、それぞれの登場人物達の現状が同時進行していくのですが、うまく終盤には全て一点でつながる!という爽快な仕組みは意図されてはおらず、直接的につながる場合と、あくまで間接的もしくは過去と未来という対比での暗示的つながりだったりと、曖昧な部分もあり、結局観客に対して明確に何を伝えたいのかはお任せしますといった印象が強いような気がしました。

カルト的人気になった要因の一つである、カエルのシーンは圧巻で、意味は明確にはわかりませんが、それをみた天才少年が、呟いた台詞はとても印象深かったですね。
トム・クルーズ演じる伝道師もかなり面白い!著書をぜひ読んでみたいです(笑)

作品のテイストとキャラクターには多少いらいらしましたが、なかなか興味深い内容でした。