あおや

マグノリアのあおやのレビュー・感想・評価

マグノリア(1999年製作の映画)
4.6
"but it did happen"
(だがそれは起こった)

「映画のような話だが、これは実際に起こっているんだ。実際に起こっているから映画にされるんだ。」
PTA監督による壮大な群像劇。3時間で紡がれた偶然の連鎖を、最後に「ありえない」事象でキュッとまとめあげる技術には惚れ惚れする。
愚かな大人たちと知りすぎた子ども。大人が慌てふためく中「こんなことも起こりうる」と1人笑みを浮かべる天才少年。そう、トムクルーズが下品なクソ男を演じることだって起こりうる。

過去への贖罪と赦し、愛への渇望。旧約聖書「出エジプト記8章2節」。監督本人は否定しているものの、作中に散りばめられた"82"という数字は偶然なのか?
しかし、それは起こった。
あおや

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