キャスト的にVシネマ的なものかと想像していたら、結構シリアスヘビーでそこそこ見応えある脱獄及び暴力団人情ドラマでした。
難を言えば随所に挿まれるバイオレンスや、ラストのタイマン勝負の場面などがしょぼかったけれども、脱獄関連の「痛い」場面が十分な補いとなった。
ストーリー的には脱獄しか頭にない野良犬のような男が、ひょんなことから一緒に脱獄することになった暴力団員との束の間の付き合いで〝人情・温情”のようなものが芽生え。
その暴力団員に絡んだややこしい事態に知らぬ間に巻き込まれ、再度収監された際に、今度はある刑務官の温情に触れることで更なる人間味が育まれることになる。
しかし、またもや脱獄。
そして、いよいよ暴力団組織との捨て身の戦いに打って出る・・・・というもの。
ラストの脱獄犯の〝人間的な笑い”が一抹の清涼感を醸してくれた。