Hagieen

燃えよドラゴン ディレクターズ・カット版のHagieenのレビュー・感想・評価

3.8
ロバート・クローズ監督、ブルース・リー主演。

少林寺出身のリーは情報局からの依頼で、香港の小島を要塞化しているハンを内偵すべく潜入を命じられる。
ハンは少林寺を破門され、犯罪に手を染めていた。
ハンの支配する島には銃は持ち込めず、三年に一度開催される武術トーナメントに参加するしか潜入の手段がなかった。

冒頭、若きサモ・ハンとの対決などいきなり見どころから始まる。
オープンフィンガーグローブを使った組技ありのバトルシーンの、後の総合格闘技への影響は計り知れない。
73年公開の映画ということで、その先進性に驚かされる。ブルース・リーがいかに柔軟な思考を持っていたかという証左だ。
そしてラロ・シフリンの有名なテーマ曲が始まりOPクレジット、期待も高まる。
こうしてあらためて観ると、007っぽいなと感じたが、どうやら「007ドクター・ノオ」に影響を受けたプロットだったらしい。
ハンが猫抱いてたのもそういうことかw
東洋人のリーだけだと不安だったのかジョン・サクソンが準主役的な立ち位置だが、リーとのアクションの差は明白だ。
潜入時の柔らかい身のこなし、格闘時のメリハリあるアクション、引絞った鋼の肉体、そして顔芸。
カリや棍、ヌンチャクも披露し、ブルース・リーアクションの集大成となっている。
(私、このヌンチャク覚えましたよw)
しかし内偵だったはずが暴れまくって無双していくブルース、最後はラスボスまで撃ちに行くというw
そういえば「ランボー2」も同じような感じだったな。

敵役もボロ・ヤンことヤン・スー(倉田保昭先生が「ヤン・スー」と言っていたのでヤン・スエでなくヤン・スーと書きます)がブルース・リーとは対照的な筋肉でキャラも起っている。
自分はGメンに出てた時のヤン・スーのイメージの方が印象強かったですが。
ラスボスのハンを演じるシー・キエンも武術の達人ということだが、義手に鉄爪付けたりで卑怯さも際立ちキャラが強い。
鏡の部屋での対決は有名なシーンだ。
終始厳しい表情のブルースがラスト、ジョン・サクソンにはにかんで見せるところがなんとも可愛らしい。
もっと長生きしていたら違うブルースも見れただろうし、歴史も変わっていたかと思う。
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