トムコーディ

燃えよドラゴン ディレクターズ・カット版のトムコーディのレビュー・感想・評価

5.0
 このディレクターズカット版はハンの島へ行く前に有名な、考えるな感じろの前でしたか、少林寺の高僧と2人で話すブルース・リーが伝えたかった大事なシーンがありますよね。
 なんで通常版はカットしているのか?あり得ない!映画に携わっている人達って本当に無知?じゃないかと思う。ブルース・リーが亡くなり編集する際に消したのであるが、あのシーンこそ、リーが最も伝えたかったシーンであり。まさに老子の水の事を象徴して出てくる哲学のシーンなのに。凄く残念!
 私は考えるな感じろよりも、こちらの言葉のがめちゃくちゃ好きです。高僧がお前の力は今、既に全てにおいて超越されている、そのお前の最強の技(奥義)とは何だと?と言う問に。リーは、「形を持たぬことです」と答える。これまさに老子の水の事を言っているのですよね。水は形を持たない、どんな相手が来ようとも、カップに入ったり急須やペットボトルと、けして相手を変えようとせず、自分を相手に合わせ形を変える柔軟さ。と何にでも当てはまると思います、人生に置いても日常生活や会社、学校、仕事や勉強、恋愛等々、そうやってしなやか且つ柔軟に対応していくことが最大の事(力)、最高のもの(幸せ等々)、なのだよと言う教えを説いています。まさに上善、水の如し(最高に良いものとは水のようなもの)である。流石ブルース・リーと思える哲学のエッセンスです。こんなカッコイイ格闘家っていないでしょ。