KSat

燃えよドラゴン ディレクターズ・カット版のKSatのレビュー・感想・評価

2.4
実は観たことなかったんだけど、なんというか、ハリウッドが関わってダメになった映画の典型って感じがする。表面的には他の香港製李小龍映画と何も変わらないが、明らかに映画としてのテンポが悪く、全然面白くない。同時に、「ドラゴンへの道」や「ドラゴン 怒りの鉄拳」の偉大さを思い知らされた。

007の影響がかなり強いけど、それが悪い風に作用してるように思えてならない。つうか、ラスボスであるはずのハンが別にそんな強くない&飛び道具ばかりでセコいのはどうなんだろうか。冒頭では「Don't think, feel !」とか言っておきながら、功夫映画としての哲学がブレブレでは?

あと、どの場面でも、周りにいるギャラリーのエキストラが素人すぎて、、、見ていて大丈夫かよってなるくらい素人臭すぎて、真ん中のバトルに集中できん。

ただ、ハンの島での前夜祭のデタラメさ(中国の獅子舞や力士がいて、わちゃわちゃしてる謎空間)とか、クライマックスの鏡の間とか、そういうおかしな空間があるのは外連味と言える。そういうところがカルト映画たる所以なのだろうか。

アジア人をバカにしてきたライバルのアメリカ人を騙して船から追い出す場面とかは、ちょっと秀逸。
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