ちぇるごまる

疑いの中でのちぇるごまるのレビュー・感想・評価

疑いの中で(2019年製作の映画)
3.4
チェコ映画。
年老いた寂しい善人の未亡人。
そこに突然現れた遠い親戚を名乗る好印象の若者。
彼は、本当は彼女とは無関係。
生活に困窮している自分勝手な若き役者志願の男。
とにかく才能も無ければお金もない。
こうなりゃいっそのこと…。
手っ取り早くお金が欲しい彼が企てたこととは。
そして神の図らいとも言える1本の電話をどう捉えるかで人生は大きく変わったはずなのに…。

予想どおりの展開だが、態度をコロコロ変える彼はリアリティがあり怖かった。
暴言暴力を振るったかと思えば、今度は赦しを乞うかのような泣き落とし…人を人とも思わず、その時々の自己演出をする自己中心的な男。
私は個人的にこの手のタイプの男を知っているが、人として信用出来ず思い出しても吐きそうになる。
そして、自分の居場所を無くし悲しみに暮れる老婦人は、独身アラフィフの私自身も他人事ではないと痛感。
日本でもこのような事件は今後増えるかと思うと恐ろしい。
映画は、日本の昭和の2時間サスペンスドラマを連想させる効果音がやたら響き、懐かしさを覚える演出が印象的。
ちぇるごまる

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