寝木裕和

プレーザの寝木裕和のレビュー・感想・評価

プレーザ(2022年製作の映画)
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これが実際にあったこと… それ自体は驚きだった。

たった一人のシングルマザーの努力によって、こういうことが改善されていく方向に進んでいった。
… けれどラストに綴られたその後の実状を見ると、プレーザの息子たちが経験した非道な扱いは氷山の一角であり、そして世の中が経済的に困窮してくると、また同じような奴隷的労働の仕組みに組み込まれる人々が出てくるのだということを痛感する。

多くの搾取の上に成り立っている資本主義の暴走。

これはブラジルという国だけの話しではない。

ドラマティックな劇映画に仕上げられているけれど、いろんなことを考え直すきっかけになる作品。
寝木裕和

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