Kumonohate

駿河遊侠伝 賭場荒しのKumonohateのレビュー・感想・評価

駿河遊侠伝 賭場荒し(1964年製作の映画)
4.0
やんちゃの挙げ句に大店を食い潰した若き清水次郎長(勝新太郎)が、様々な任侠と出会い渡世人の生き方を学び人間として成長してゆく。

賭場でのイカサマを不問にした上に風呂まで与えてくれた親分。初犯は見逃すとイカサマで儲けた金を支払ってくれた姐さん(瑳峨三智子)。子分衆を持たずばあやと2人暮らしだがイザというときは千人が集まる老親分。貧乏暮らしだが借金を肩代わりしてでも筋を通す親分。渡世の飯を長く食っている方が先に抜くワケにはいかないと、次郎長が斬りかかってくるのを待つ親分(天知茂)。

原作の子母沢寛イズムなのか脚本の新藤兼人イズムなのか、本作に登場する渡世人はとにかく群れない。懐が深い。道を外さない。次郎長も感じているように、大いに実社会での渡世の参考になる。
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