Hiroki

ウリハッキョのHirokiのレビュー・感想・評価

ウリハッキョ(2006年製作の映画)
4.0
付き合いのある朝鮮学校の卒業生から話は聞くし、本から知った知識もあるけど、朝鮮学校リアルな学校生活の様子を知ることは出来たのはこれがはじめて。

朝鮮学校の生徒たちは洗脳されていると言う人がいるけれども、それは明らかな間違い。生徒たちが主体性や意思を持って、学校の規範にも少しばかり反抗しながら、ある意味では「普通の」楽しい学校生活を送っている。むしろ日本の学校の方が朝鮮学校以上に厳しい規律、規範を強いている側面もあるだろうな。ということがわかる。

例えば授業の雰囲気。
日本の学校だったら授業中生徒はだんまりだけど、生徒が先生にツッコミ入れたり、アクティブに発言したりで、授業が盛り上がっていて、なんか日本の学校の授業より楽しそう。クラス替えもない少人数クラス、社会の中でのマイノリティ同士が集まることで、朝鮮学校特有の親密さが生まれているというのは話には聞いていたけど、これか!と納得。コーラかけとか何あれ楽しそう。

日本に、こんな場所があるのかという驚きは、朝鮮学校の存在を知っていても新鮮に感じられた。

北朝鮮には社会主義の集団主義的規範が強くあって、それに準じて朝鮮学校にも集団主義を重んじている側面はある。ただ集団主義も悪くないな、少なくとも、集団主義的なあり方に幸せを見出す人がいるってことは理解できて、自身の想像力が膨らんだ。

といいことばかり書いてきたけど、そもそも学校的なものが嫌いな自分は絶対にこういう環境は合わないんだろうな。

学校に電話で殺害予告があって、その音声を、聞いたけど、本当に許せないし、心が痛む。
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