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喜びも悲しみも幾歳月のアガナシInOUsのレビュー・感想・評価

喜びも悲しみも幾歳月(1957年製作の映画)
3.4
戦前から日本中の端ッコという端ッコの灯台を転々と引っ越続ける。「戦争」という惨事をド直球に扱うわけでも、主人公たちが大きな影響を被るわけでもない。主人公一家が凄いというのでもなく、価値観や生活も典型的な部分が多い。けれど「身をカわす移動の強かさ」を、木下監督はシレッと描きのけている気がする。数々の灯台が、空の中、雪の中、戦時下のカムフラージュの中、姿を変えながら象徴的に映ってる。にしては、捉えどころのない映画。撮影も、目を見張るというのでもない。平凡にさえ見える。
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