ちくわぶ

ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれからのちくわぶのネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

舞台がアジア系住民の少ない町で、さらにカトリック教徒の多い町と思えば、エリーが殻に閉じこもり孤立する様子は想像に難くない。
マイノリティの描き方としては典型的なものだと思うし、またこれが作品の演出だけでなくて現実なのだろうと感じた。

エリーとアスターの文通やメッセージのやり取りでは、やはり文学を嗜むもの同士、ウィットに富んだ詩的な表現が並び、魅力的。
だからこそ今の自分では知識不足な部分が多く、全ては理解しきれない部分も多くて悔しい。哲学や文学の知識がもっとあれば感じ方も変わってくるのだろうなと思う。

一方でポールのまっすぐで飾らない言葉がまた心に響く。おバカキャラと言うと安易かもしれないが、重たいシーンになってもこのキュートさに安心してしまう。かわいい。

最初に出てきた日の名残り、エリーのアスターへの気持ちが見えてくると繋がってきてわくわくしてしまう。もう一度きちんと読んでから映画も見直したい。

「出口なし」の状態から次へと踏み出し、進んでいく姿
まさに、面白いのはこれから。
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