もんてすQ

サーカス・オブ・ブックスのもんてすQのレビュー・感想・評価

サーカス・オブ・ブックス(2019年製作の映画)
3.5
保守的な女性ジャーナリストと医療機器エンジニアのユダヤ人夫婦が、成り行きで経営する事となったゲイポルノ専門書店を描いた奇妙なドキュメンタリー
「どうしてゲイポルノ・ビデオを作ったの?」「あんた達を大学に入れるためだよ」

この夫婦の面白いところは、二人がゲイの人権とかに大して興味がないまま(あくまで利益追求のために)長い間この書店をやってたところ
仕事にこれといってパッションがなく、常に「売れるか否か」のビジネス視点で判断しているのがウケる
ここまで割り切ってこういった商売ができるのはちょっと信じられない...
こんな事言うの良くないかもだけど、ユダヤ人であることが関係あるんだろうか

ところが息子からのカミングアウトを一度拒絶するくだりや、顧客の高齢化・ネットの発達で経営が成り立たなくなっていくところなんかは現実味が強くて見応えがあると思う
それに加えてレーガン〜父ブッシュ時代のアメリカの政治がもたらした抑圧や、エイズ禍なんかも店の経営に影響を与えたことが描かれていて、アメリカの現代史を(かなり変わった角度から)学ぶことができる

おかあさんが撮られたくなさ過ぎてちょっと笑った
もんてすQ

もんてすQ