🎥あらすじ:
幼い頃に父親とのドライブで交通事故に遭い、頭部にチタンを埋め込まれてから車に異様な執着を抱くようになったアレクシア。大人になった彼女はモータショーでコンパニオンをしている。ある夜仕事が終わった彼女は、事件を起こしてしまい追われる身に。そんな彼女を保護したのは息子が失踪してしまい1人で暮らす消防士のヴィンセント。こうして2人の不思議な生活が始まるが、徐々にアレクシアの体には異変が起きている。
✍️感想とその他メモ:
前評判でだいぶクレイジーだということは知っていましたが、予想を遥かに上回るクレイジーさでした。
様々な要素が複雑に絡み合う本作は、前半と後半に分けられるのかな?と思います。前半はアレクシアが追われる身になるところまで。そして後半はヴィンセントとの出会いとそれからの生活。
この大きな2幕の中に、スリラー、ホラー、コメディ、SF要素が組み込まれているという、なんとも説明しがたいのにどんどんと展開していくストーリーに目が離せなくなり、結局飽きることなく、正直楽しく鑑賞してしまったという不思議体験でした。
前半ではこの先どうなるんだろうとドキドキ、後半でも秘密がバレそうになる時にはドキドキ。多くのレビュアーさんもおっしゃる通り目を覆いたくなるような痛々しい描写。
でも何より私がはまってしまったのは変なコメディ感。
前半は暴力シーンが連発するので、少々苦手気味な私は目を逸らすこともあったものの、「何人いるのか」聞くシーンや、後半のダンスシーン、人命救助という真剣な場面での変なアドバイスには笑ってしまいました。
そんないろんな要素が交わりながら、最終的にはスーパーSF的であり、愛を感じる展開で終わっていくという。。。
本当に不思議な映画でした。
またライティングやノワール感のある色使いもとても印象的でした。
主人公のアレクシアを演じたヴァンサン・ランドンはほとんど言葉を発しないのですが、彼女の心情や痛みが強く伝わってくる。個性的な見た目も含め、すごい女優さんだな、、、と、全編を通して度肝を抜かれました。