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TITANE/チタンのmegusukeのレビュー・感想・評価

TITANE/チタン(2021年製作の映画)
3.0
体調がすこぶる良い時に、お口直し出来る飲み物のみをお供に鑑賞しましょう映画。
または異質の衝突=愛映画。

いや〜、ポスターや予告が超絶カッコよかったで前のめり気味で観に行ったら
自分割と感受性強い方だからか、前半の怒涛の非人道な人体破壊ラッシュにリバースしそうになりましたよハイ。
お供はジンジャーエールだったので助かりましたよ。high.
途中からは割と普通(でもないけど)な不器用拗らせ人間達のヒューマンドラマが始まったので、最後まで楽しんで鑑賞しましたが、結構エグい映画も観てきてるのに、思ったより耐性が付いてなくてびっくり。

他作品と比較する事は極力控えたいのだけど、このテーマだとクローネンバーグ作品との類似と差異ははっきり示しておきたいと感じたので、今回はお許しください。
私、初期クローネンバーグは「人体と機械の"融合"」だと解し
今回のデュクルノー監督は「肉体と金属の"衝突"」と感じました。
クロ監督は、細胞が機械を包み込んだり、機械が肉体の補助をしたりと、1つのモノになるイメージで
デュク監督は、異質同士で求め合っても、人と金属という「個性」は別々しっかり存在していて、お互いぶつかると気持ち良くもあり、痣やキズも付け合うという、よりリアルな肌触りがあるなと感じました。
鑑賞中ずっと、脳がチカチカ火花飛ばして大変でした。
男女差か世代差か別の何かなのか
こんな比較をする作品が出て来るとは、面白い時代ですね。
人×人でも、強烈なデュク監督の個性は発揮されていて、もう煙が出そうなぐらい拗れてる関係から生まれたものには、ちょっとグッと来てしまった。

これをパルムドールにするカンヌに脱帽しつつ、自分は好きだけど人も観る日も選びすぎるだろッ!てことでスコアは低いけど、いい映画体験しました!!
デュクルノー監督の他作も気になるけれど…体調が万全の日にしよう。
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