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オールド・ガードのkissenger800のレビュー・感想・評価

オールド・ガード(2020年製作の映画)
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もっとフュリオサを寄こせ。というこの数年来の望みは、彼女のアクション・シーンが「見たい」というより、彼女の身体を通じて表現される思想を「聞かせてくれ」というほうがたぶん近く、それがこの作品でついに叶った。のかも。
『イーオン・フラックス』(2005)や『アトミック・ブロンド』(2017)が物足りず、『ヤング≒アダルト』(2011)と『タリーと私の秘密の時間』(2018)のジェイソン・ライトマン作品をむしろ評価したい派にとって、その両方をカバーできるキャラクターはこれまでフュリオサしか居なかったんですよね。
そもそも映画が好きなわけじゃなくて俺は物語が好きなだけなんだ、と言い続けているんですけど、本作に関していうと物語すらまあまあどうでもよく、物語が「どう語られるか」こそが、もしかしたら自分にとっての最大の関心事なのかも。とか考えながらの2時間でした。
唯一無二の女性アクションスターって切り口で語られそうだけど、昨今のキアヌ・リーヴスはどんな作品に出てきても一貫して濡れた犬みたいな哀愁と不可分じゃないですか。彼に近い気がするな。
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