kojikoji

マンハッタン殺人ミステリーのkojikojiのレビュー・感想・評価

3.7
No.1678 監督はもちろんウッディ・アレン
1994年の作品。
 息のあったダイアン・キートンとの共演は、アドリブでやっているような自然な感じだ。ただこのカップルは例によって、全く人の話を聞かないうるさいカップルではあるのだが。
 私は彼の演技で笑った事がないのだが、この映画、初めて彼の演技で笑った。エレベーターに閉じ込められるシーン。私も閉所恐怖症なのだが、すごく可笑しい。

 ウッディ・アレン映画の中では、主人公のラリー(ウッディ・アレン)かいつもより出しゃばらず、どちらかというと、妻のキャロル(ダイアン・キートン)中心の映画だから、見やすくはある。ウッディ・アレンがあまり好きでない映画ファンもこの作品なら観れるかもしれない。

 コメディタッチのミステリー。このくらいは書けるとウッディ・アレンが言っているようだ。ドヤ顔が見える。

 編集者のラリーと妻のキャロルは倦怠期を迎えている。息子が大学生になって家を出てからというもの、二人だけで過ごす時間が増えていたが、お互いの趣味がなかなか合わない。
 ある晩、同じマンションに住むハウス夫妻の家に招かれるが、翌日、ハウス夫人が心臓発作で死んだと聞かされる。
その翌日に会ったハウス氏が全く悲しんでいない姿を見たキャロルはハウス氏が妻を殺したと疑い、友人のテッド(アラン・アルダ)の協力を得て、探偵まがいのことを始めるのだった。

 キャロルのドタバタが続いて、初めはこの事件は冗談で終わるのかとは思いきや、次第にまんざらでもないことになっていくストーリーは結構面白い。
 探偵まがいのことに協力する友人のテッドは実はキャロルに恋心を抱いているし、夫のラリーにも彼にいいよる女性がいて、二人の関係の行方が殺人ミステリーと並行して展開していく。それもいい味付けになっていて、さすがウッディ・アレンの面目躍如と言ったところ。
kojikoji

kojikoji