のん

トランスフォーマー/ビースト覚醒ののんのレビュー・感想・評価

4.0
脊髄ぶっこ抜き剣

2007年から続く「トランスフォーマー」シリーズの最新作はアニメファンにはお馴染みの「ビースト」が集結するアクション満載の超大作だ。

「トランスフォーマー」は元々タカラトミーとハズブロ社の変形玩具として人気を博した。実写版はスティーブン・スピルバーグが製作総指揮、映画界の「爆発王」マイケル・ベイが監督を務め、大ヒットを記録した。以降、4本の続編とスピンオフが製作されている。

今回はマイケル・ベイがメガホンをとらない「新シリーズ」の位置づけだが、これまでの作品と世界線を共有している。

シリーズの見どころの一つはキャラクターの変形シーン。クルマや動物の変形の様子をワンカットで見せるシーンは本作でも健在だ。
第1作の制作の際、あまりに細部まで作りこまれた複雑な動きだったため、CGを動かした瞬間にパソコンがクラッシュしたという逸話もあるほどだ。ちなみの本作の製作費もこれまでのシリーズとほぼ同額の2億ドルが投じられている。

本作ではアニメシリーズ「ビーストウォーズ」でお馴染みのオプティマスプライマルが登場。日本では「ビーストコンボイ」の愛称で親しまれている。「マクシマル」と呼ばれるビースト型のトランスフォーマーと「オートボット」のリーダー、オプティマスプライムが共闘し、惑星を捕食する「ユニクロン」に立ち向かう。


終盤のアクションなどは「これぞハリウッド映画!」というド派手な展開がとにかく楽しい。インディ・ジョーンズさながらマチュピチュなど風光明媚なロケ地の冒険の数々も目を引くが、貴重な歴史・文化遺産を片っ端から破壊していくのもまた本作の魅力だ。

もう一つ、シリーズのお馴染みといえばポンコツっぷりと敵に対する残虐非道な振る舞いでお馴染みのオプティマスプライムで、今回は「脊髄ぶっこ抜き剣」などチェンソーマンも真っ青なアクションが堪能できる。

わたしが鑑賞したのは字幕版だが、吹替版は玄田哲章、子安武人はじめアニメ版の声優が再集結。かつてアニメに夢中だった大人にもおススメの夏休みの超大作だ。
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