TK

トランスフォーマー/ビースト覚醒のTKのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

トランスフォーマー映画完全復活。
とにかく人間キャラクターが不快で無駄に出したキャラクターが無駄死にする爆発だけが取り柄だった旧3部作、キャラに深みを持たせて壮大な物語を展開しようとして失敗した新シリーズを経て、「ハズブロユニバースを展開します!」と意気込んでリブートされた『バンブルビー』は傑作だったものの、『G.I.ジョー 漆黒のスネークアイズ』はすってんころりん。
鳴かず飛ばずだった実車TFシリーズがついに過去作の欠点を完全に克服して帰ってきた!!!
人間キャラクターがまず最高。
いい人だけどなかなか上手くいかない2人の男女が、全く異なる理由から偶然一つの出来事に引き寄せられて出会う。
このプロットだけでも素晴らしいし、これを変に恋愛関係にして濃厚なラブシーンとかを全く挟まないのが粋。
前作バンブルビーを経て成長し、地球と人間を愛するようになったバンブルビーと、地球の文化が大好きだけどまだ少し未熟なミラージュと、オートボットの司令官としては成熟しながらも地球人との関係や頭の固さはまだまだ未熟なオプティマスプライムの3人がとてもいい!
元々G1が好きだった身としてはアーシーがあのアーシーのまま出てくれたことが嬉しい反面、ホイルジャックが解釈違いなのはご愛嬌か。
バンブルビーでは完璧だったから……。
スカージ達テラーコンの描写も最高!カッコいいし、怖いし、端々の下っ端感ある台詞を覆すような活躍に惚れる。
ストーリーの流れも素晴らしかった。前述した2人の異なる人間が出会う流れも勿論、シームレスなミラージュとノアの奇妙な関係と、弟や家族の描写から感じる硬い絆と友情。
力を合わせて一つになるというテーマが幾度となく描かれていた。
オプティマスプライムは序盤は頭の硬いキャラクターとして描かれ、シーンによっては人間や地球のことなんて何も考えていないかのような描写までされるほどだった。
しかし、これをなあなあで済ませて「みんなで力を合わせよう!」と言うのでは信用できない。
この映画が素晴らしいのは、そう言った過去の自分を見つめ直し、プライムが反省する点にあると思う。このシーンがあるのとないのとでは全く印象が異なる映画だったと思う。
冒頭からラストまで一つも見逃すことのできない映画。なぜなら冒頭の会話には映画として意味があり、トリックがあるから。
何一つ無駄のない最高の映画だったし、面白さの為に不快感が生まれる要素もなく、気持ちよく観ることのできる映画だった。
真に実車トランスフォーマー最高傑作と胸を張って言えるだろう。
そして何より、ここからついに「ハズブロユニバース」が本格始動するという予感に期待を抑えられない!
ずっと楽しみにしてきた実写映画シリーズでトランスフォーマーとG.I.ジョーが絡む展開が見られるかもしれないと思うと胸の高鳴りが止まらない。
「G.I.ジョー」のたった一言を見る為だけに、ここまで待ち続けて来たのだと思うと笑顔が溢れて止まらない。
本当に嬉しかった。これからのシリーズ展開にも期待したい。
文句なしの映画!かなりバイアスはかかっていますが。
TK

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