なお

トランスフォーマー/ビースト覚醒のなおのレビュー・感想・評価

4.2
「トランスフォーマー」シリーズ第7作。
本作より新シリーズへと物語は突入する。

前作『バンブルビー』から時代は7年後。
おなじみオプティマスにバンブルビー、そしてトランスフォーマーのシリーズ作品のひとつ「ビーストウォーズ」から新たなヒーローたちが参戦。

名実ともに「史上最大の敵」ユニクロンとの戦いを描く。

✏️アッセンブル
来ましたね。
シリーズ最新作にして、最高傑作が(個人の感想です)。

全6作の予習が間に合わず公開から1か月経っての鑑賞。
まだ上映してくれていたTOHO日比谷に駆け込みギリギリセーフ。
劇場は6~7割方席が埋まっていて、女性のおひとりさまがちらほらといたのも意外だった。

主人公は本作からノア・ディアスにバトンタッチ。
このノアのキャラクターが、これまでのシリーズ作の主人公を務めてきた誰とも被らない出自や因縁のようなものを抱えているのが良かった。
それが本作をより面白くする要因となっているし、物語後半のあるシーンでのカタルシスを存分に駆り立ててくれた。

弟の病院の治療費を3か月分も滞納するほど日々の生活に困窮しているノア。
そんな状況をなんとか打破するため、ノアは友人の誘いに乗り車泥棒に手を染めるが、結果的にその行為が彼の運命を正しい方向へと導くことになる。

物語序盤~中盤まではちょっとヒロインに食われ気味で主人公としての存在感や魅力に乏しいかな~…という感じだったけれど、終盤で一気に巻き返してきましたね。

また印象的だったのは、本作における一連の出来事によってオプティマスの人類に対する信頼度がちょっぴり上がっている点。

バンブルビーは先行して地球に来たことにより、チャーリーとの対話を通して人類への信頼を深めていったが、他のオートボット、特にオプティマスは人類に対して半信半疑といった様相。

だがしかし、ノアやエレーナたちとの戦いを通し、オプティマスは人類を信頼するようになる。
前作『バンブルビー』と本作の一件がなければ、シリーズ第1作にてオプティマスがサムへ信頼を寄せることもなかったんじゃないかな…と思う。

オートボットと本作から登場のマクシマルたちの共闘もアツい。
物語最終盤、オートボット軍vsユニクロン軍による白兵戦は、さながら『アベンジャーズ/エンドゲーム』にも似た大スペクタクル。
そのうち「オートボット…アッセンブル」ってオプティマスが言い出すんじゃねーの、と思うくらいの迫力あふれる大合戦はスクリーンで拝むことができて良かった。

前作『バンブルビー』の成功で味を占めたか、本作でもその時代を代表するヒットチャートが数々のシーンを彩る。

前作に比べ、本作ではノアの出自を反映してか、ラップ・ミュージックが多め、というかほぼ100%を占めていたのが印象的。
自分は普段から80~90年代のラップ・ミュージックを好んで聴くので違和感はそれほどなかったが、ちょっと押し出しすぎのような?

ラップのほかにも、90年代ならば有名どころかつ本作にマッチするような、観客のテンションを上げてくれるポップスがあったろうに。

そしてポスト・クレジットでは、これからの「トランスフォーマー」シリーズに繋がるような演出が。
ノアが新たな「職」を得るのは時間の問題かもしれない。

☑️まとめ
ビースト覚醒…のみならず、トランスフォーマーという「シリーズの覚醒」を垣間見たような気がした本作。

これ以上本作から時代が進むと第1作の時間軸に追いついてしまいそうなので難しいかもしれないが、ノアを主人公としたシリーズ展開はぜひこれからも続けていってほしい。

<作品スコア>
😂笑 い:★★★★☆
😲驚 き:★★★★★
🥲感 動:★★★★☆
📖物 語:★★★★☆
🏃‍♂️テンポ:★★★★☆

🎬2023年鑑賞数:86(40)
※カッコ内は劇場鑑賞数
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