ぼっちザうぉっちゃー

トランスフォーマー/ビースト覚醒のぼっちザうぉっちゃーのネタバレレビュー・内容・結末

3.7

このレビューはネタバレを含みます

久々のTFシリーズ。

やはり今回の目玉はビーストたちなようで、そこそこ貫禄あったし何より、変形が面白かった。いろんな乗り物からのは見慣れていたけれど、動物的なフォルムで走る(駆ける)状態から二足走行へのトランスフォームは、斬新な躍動感あって良かった。一瞬だったしそんなに活躍せんかったけども。

そしてこれまでサブの賑やかし要因だった黒人キャラがメインに据えられているのも味変な雰囲気で、どこか砕けたサグさがナチュラルに漂っている感じがした。それに伴って全体的に音楽も洒落ていた。

また1作目以前ということもあってか、まだ人間に対する不信が残るオプティマスの未熟さや余裕の無い様子が印象的で、これまでのように人間と手を取り仲良くやるんじゃなく目的を違えたまま進む展開が興味深かった。顔面破壊に対する執着は相変わらずだったけれど。(最終決戦でプライマルに邪魔されて思いっ切り不服そうだったの笑った。)

んでまぁクライマックスの突飛なアームド展開には思わずこちらも顔面が歪んだ。しかし再三にわたるスカージやオプティマスからの軽視の態度、そしてノア自身を取り巻く鬱屈とした社会状況、それとリンクする友の犠牲と下敷きになり身動きの取れない絶望的状況、
そういったものを跳ね飛ばす「弟の声」と「約束」、みたいな風に解釈すれば、解放感を伴って感じられなくもないかもなとは思った。(あくまでミラージュの能力だし)
それにこれまでのプライマルとは違う選択(仲間を見捨てない)をするためにも必要な力ではあったのかなと。
その姿や、プライマルと人間の長い交流、大自然の中の部族の営みなどを通して、シリーズのテーマである“目に見える以上の力”を描き、オプティマスがそれを知っていくのは良かったと思う。

最後のG.Iジョーは知らな過ぎて「は?」だったんだけれど、恒例の「私はオプティマス・プライム」に続いて「僕はノア・ディアス」とあった通り、これからはある種どちらかが他方を守ったり、手を貸したりするのでなく、並び立つ存在となっていくような予感がする、のかな。
そんな今作は良くも悪くも規模のわりに、オートボットと人間の「等身大」がほのかに描かれた作品のように思った。