とりん

トランスフォーマー/ビースト覚醒のとりんのレビュー・感想・評価

3.5
2023年66本目(映画館24本目)

実写映画のトランスフォーマーシリーズとしては2018年(日本は2019年)公開の番外編「バンブルビー」を除くと6作目、正式続編は2017年以来6年ぶりとなる。
とはいえ今回のストーリーとしては1994年であるため、1作目より昔の話である。そのためまた新たなシリーズが始まったと言える。
正式シリーズは1作目からずっとマイケル・ベイ監督だったが、彼は製作に周り、今作は「クリード 炎の宿敵」で監督に抜擢された新鋭のスティーブン・ケイプル・Jr.。

本作は近作と比べると割と評判高いと聞いていたけれど、まぁこんな感じだよねと行ったところ。
個人的にノリきれなかったのが、主人公ノアとヒロインであるエレーナの行動力。こんなこと言ったら元も子もないけれど、元々一般人である彼らが地球を救おうと躍起になるまでの心情がイマイチ伝わってこず。弟を家族を助けたかったため、お金欲しかっただけなのに、2つの世界を救うために命までかけるの?って言ったところ。まぁノアは元々前線ではないとはいえ軍人だったから愛国心や人々を守ろうという意志はあるのかもしれないけど。
考えすぎではあるけど、ここがハマりきれなかったので、ストーリーにのめり込めなかった。

とはいえこのシリーズ、正直ストーリーなんて二の次で、何よりの目玉はロボットたちの変身ギミックとロボット同士の迫力のバトルである。
相変わらず映像は凄まじくて、特に変身シーンの緻密な動きは何度スクリーンで観ても興奮する。
そしてど迫力の戦闘シーン。後半は手に汗握る、思わず笑ってしまうくらいの画面いっぱいな大乱闘ぷりはたまらなかった。個人的にはようやくビーストメインのロボットたちが出てきたのは嬉しかった。
ビーの登場シーンは、バリバリなヒップホップミュージックでノリノリに来るから、もう笑みが溢れるよね。あんな無敵感あったら、プライムの立つ背がない笑
それからまだオプティマス・プライムの心が育ってないのか、まだ過去を引きずっているのか、これまでのような便りあるリーダー感が序盤では薄かった。それもあってか圧倒的な形で負けたのに、無策で無謀にも何回も敵に挑もうするのが苛立ちすらあった。その割に変なタイミングでの撤退もあるし。
ロボット含め、今回特に心情描写が伝わらなかったなぁ。

エンディングでは次に続きそうな形もあるので、ヒットすれば続編はある感じかな。
どうしても初期3部作を超えきらないし、あの時の興奮と感動は二度はなかなか味わえない。回を重ねるごとにもちろん映像の緻密さとかレベル上がるけど、驚きは薄れる。
とりん

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