せっ

ジョン・ウィック:コンセクエンスのせっのレビュー・感想・評価

4.2
途方も無い敵と途方も無い落下。

殺し屋組織と殺し屋としての自分から自由になるために、若き殺し屋のトップと決闘を挑もうとするけど、色々と横槍が入る話。

第1作からずーっと話は地続きで、永遠に次から次に湧き出てくる膨大な敵と戦っているジョン・ウィック、今作は映画の長さとチャプター4までの年数も相まって、「いい加減疲れてきたけどこれ一生終わらんくない!?」を見てるこっちも体感させられた。

まず、今回のラスボスが過去イチ小物っぽいこと。ラスボスは毎回小物ではあるけど、一応今回はジョン・ウィックが自由になるためのラスボスだから、この程度じゃ全然次もまたその次もなんだかんだ同じような小物に自由になったとてジョン・ウィックは振り回されるだろ感。

さらに、アクションも殺すのにそれなりに時間のかかるレベルの敵が序盤にエンドレスに出てくるわ、ジョン・ウィック本人は何度も車に轢かれ、何度か高所から身一つで地面に叩きつけられ、超長い階段を転がり落ち、防弾スーツとはいえ銃弾を体に何度も浴び、疲労感がすごい。

しまいにはカメラワークが建物内で戦うジョン・ウィックを引きの真上から捉える神の視点のアクションが極めつけで、途方も無さを強調してるように見えた。アクションの快楽より疲労が上回ったところで、あのラストはある意味こっちも安心したよ。本当に自由になるためにはね。お疲れさま、ゆっくり休んでくれ(笑)

今回はしっかり日本語ネイティブキャストで日本人が出てきたけど、おフランスの真面目な雰囲気と比べて日本のチープさよ。外国人がネオン街好きなのは分かるけど、寺とか日本建築的な侘び寂びを活かしてくれる海外の監督はおらんのかえ。一生『ブレードランナー』なんだよ(笑)

私が1番笑ったシーンは、無駄に眺めの良い場所で決闘の方法を決める会合をわざわざ関係各所集めて執り行われるところ。絶対あの手続き時間の無駄だし(笑)最初、カード並べてあったからまた賭けで決闘するのかと思ったし。
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