観る側のアクション脳筋度が試される映画。
事前に上映時間は把握していたからある程度腹括って足運んだけどやっぱり長えよ!パリでのアクション(凱旋門、廃墟、階段)どれも半分でいいよ!
作ってる人たちが大体アクション脳の持ち主ばっかりで、シリーズ重ねるごとに予算増えて「思いついたこと全部やったれっ」思考に陥ってた気がする。更に宇宙最強のアクション馬鹿ドニー師父を誰もコントロールできなくなって足し算どころか掛け算状態になってたのと違うやろか?メインスタッフに誰か引き算できる人がいればここまで(半ば悪い意味で) ヤバい事にはならんかったやろうに。
それから設定の雑いところとかご都合主義とか主人公補正とかには積極的に目を瞑っていく気でいたから許容範囲だけど、ミスターノーバディとチディのキャラ描写は掘り下げ不足が目立つ。前者については前半か中盤でわんこが危機に陥って、自分の身を顧みず救うシチュエーションとかあれば終盤のアレももっと飲み込みやすくなった筈だし、後者は「伝説のバーバヤーガと戦える」喜びをもっと前面に出した方があの執念深さに納得感が出るんだけど。
んなわけでアクションをあと30分削って人物描写5分足してたら個人的にはシリーズベストに推せる出来だったんだがなあ。
とはいえドニー師父VS真田広之のドリームマッチ実現には感謝感激だし、スコット・アドキンスに大分見せ場があった(あんな動きにくそうな格好でもしっかり回し蹴りを繰り出す!) のも嬉しかったんでスコアはこれぐらい。
以下雑感
・梅田駅が俺の知らないプラットフォームで、俺の知らない車両が走ってた(一応ご存じない方のために説明すると、地下鉄梅田駅というのは御堂筋線にしか無い筈)。
・散々長さに文句付けたけど、マルコ・サロールと伊澤彩織さんの対決はあと30秒ぐらい長く観ていたかった。
・ケインが失明者だという設定、最初のうちはわりかしちゃんと考えてアクションやってたけど、途中からかなり適当になってたな。そして娘を人質に取られて泣く泣くペニーワイズ侯爵に従っているという点をやたらと強調していたのを見てると、ドニー師父が中央政府に媚びる発言してるのもなんか色々事情があってのことなのかも?とか忖度してしまう。
・あれだけ車に撥ねられまくってもピンピンしてるとは‥さてはあのスーツ、ヴィブラニウム製だな。