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ジョン・ウィック:コンセクエンスのhasseのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

待望の第四作目!!名古屋観光中だったがいてもたってもいられず、名古屋駅近辺の映画館へ。

結論、大満足だった。色々言いたいことはあるが清濁併せ呑んで大満足だった。

一部メディアによれば五作目は製作キックオフしているらしいが、キアヌが続投するかは明言されていない。製作側や私含めファンは100%続投を望むだろうが、キアヌの年齢やモチベーション等の要素がその確率を不安定にさせている。
ラストシーンは、ジョンは表向きは死んだように見えるが、いくらでも生きていることにできる余地を残している。ファンとしては、死んだにしては演出が物足りない気もするけど。(ジョンがヘレン…と呟き横様に倒れるだけ、墓場のウィンストンとキングのやり取りが死を悼むというより「まさかこうなるとはな(ニヤニヤ)」とライトなノリ)

ファンとしては、キアヌの続投の一報をただ待つのみだ。監督のチャドに「ジョン、次もやってくれるね?」と問われたら、ジョン・ウィックさながら深いため息とともに短く、Yeah.と答えてほしい!

感想はきれいにまとまらないので、以下箇条書き。
・真田広之、ドニー・イェンの出演で前回よりスケールアップした感がある。ルールより義を重んじる「サムライ」、盲目の暗殺者と記号的なキャラクターだが、それがいい。真田広之の出番はやや少なめ。ドニー・イェンはキーパーソン。殴打や杖捌きの信じられない速さで鳥肌たった。マンガ、アニメのキャラクターが実写に飛び出してきたかのよう。リナ・サワヤマもパパとディナーできるだけでウキウキのファザコンキャラを見せつつ、戦闘になると弓矢をクールに使いこなす戦闘マシーンと化していて、この世界に馴染んでいた。
・防弾スーツ、装備はもはや敵もデフォと化していて防御力のインフレを感じる。チャプター2を見返したら、敵がバタバタ死んでいってテンポが良かった。
・ワンフーの流儀は、ソフィア→ミスター・ノーバディに継承された。この映画では他人の愛犬へのバイオレンスは壮大な死亡フラグである。タランティーノの『ワンハリ』しかり、犬に敵のタマキンを噛み砕かせるシーンの恐怖には未だ慣れない…。
・ジョン・ウィックの数ある戦闘で一番好きなのは、有象無象の暗殺者たちに追い回されるパターンかもしれない。決闘場まで行く道中のシークエンスは最高。火をふく銃でテキパキ殺すシーンを頭上から撮ってみたり。凱旋門のラウンドアバウトのシーンは、これまでのドンパチ&車アタックに絶え間ない車の流動性を加味し、過激さがより進化している。222団の階段の戦闘も上下の運動となり、あまり例を見ないシーンとなっている。ほぼ上がりきって下まで転げ落ちる場面では客席から絶望のため息やらマジかよ的な失笑やらが上がっていた。侯爵の右腕に犬君がオシッコかけるショットは笑い声に包まれていた。
・報い(コンセクエンス)は、本作の会話で頻出ワードだが、チャプター3を見返すと、ソフィアやウィンストンとの会話で既に言及されている。主席連合が定める絶対的なルールと報い。ルールを犯した人間には必ず報いが待っている。それはジョン・ウィックシリーズ全体のテーマだ。ルールと報い、貸しと借り、生と死、コインの裏表のように切手も切れぬ結びつきの概念に翻弄され、それを超克せんと抗う者たちのラプソディーだ。
・主席連合は作中で断片的に描かれるが全容が曖昧模糊とした組織ではあるが、欧米、アジア(少なくとも日本は含む)、アラブ圏と世界諸国の裏社会を横断的に、画一化されたルールで牛耳る闇の組織。独自の法(ルール、掟)や通貨をもつ。全世界にまたがる成員を単一のルールでまとめあげる(分断する欧米、イスラームをも)という史上初の偉業?を成し遂げるも、ルールを犯す者には家族含め血讐を与えるというプリミティブな社会が存在している。一言でいえば世界を股にかけるマフィア的な闇組織だが謎が多い。ハイテーブルより上の首長がジョンによってあっさり殺されるが、混乱等あまり起こってないように見えるし。
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