ティンク

ジョン・ウィック:コンセクエンスのティンクのレビュー・感想・評価

4.0
『「広げた風呂敷のあとしまつ」のあとしまつ』 最後まで中二全開、見事。


過去三作を直前に復習したうえでの本作鑑賞。

それにしても本作に関してはアレですよ。
もし2000年頃にタイムスリップしたとして、2023年の映画について教えてって言われて、「えっとキアヌ・リーヴス主演のハリウッド映画で真田広之とドニー・イェンが競演して戦ってるよ」って言っても、誰も信じないでしょう。そんな時代が来るとは。
(じゃぁ2022年は?って聞かれて「ああトップガンの続編が大ヒットしたよ」と言ったらさらに・・・)

風呂敷広げた映画って(特にハリウッド映画だと)、結局1対1の対決に収れんさせて終わるんですよね。(最初にえーそうなるんだと思ったのは「ニューヨーク1997」でした)その収れんのさせ方が本作は、うまいというか、ずるいというか・・・。昔からのルールがあったというならしょうがないですもんね。

あとはもう、今までの作品を総括するようなアクションのつるべ打ちでお腹いっぱいです。
個人的に良かったのは、真田広之がコンチネンタルの血の契りを超えてジョン・ウィックに味方してくれる設定。義理人情が上回るという日本人ならではの感覚になっててよかったです。監督よくわかってらっしゃる。
それと、なんか、座頭市って、日本人より向こうの人たちの琴線にふれるんですかね。ドニー・イェン、ローグワンと変わらないじゃん。

今回キアヌはヌンチャクも使うし、アクションシーンなのにまるでブライアン・デ・パルマのような撮影シーンがあったり、もろリュック・ベッソンと同じ映像があったりして、最後、彼はどうなったかも明確には示さないところ含めて、中二映画マニア趣味全開です。(まさかクライマックスは「蒲田行進曲」インスパイアじゃないすよね)

超A級の中二映画。
(一作目からずっと進級しなかったのすごい)
是非劇場でご堪能ください!

【追記】
パンフレットみたら、真田広之ってイギリスの「リア王」の舞台に出演してたんですね。驚嘆です。侍魂すごい。
「ToniKaku」とどっちがすごいかな?
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