このレビューはネタバレを含みます
堂々の完結編．上映時間も169分と堂々たるものでございましたが，その長さを感じさせなかったのは流石の一言であります．こんばんわ．三遊亭呼延灼です．
今更ながらではございますが，ジョン・ウィックの魅力の一つは，とことん細部にまで構築された世界観にあると言って反論される方はいらっしゃいますまい．本作においては，ドニー・イェン先生やヒロユキ・サナダとの友情や，過去になにがあったんやろう的思わせぶり発言多めで，どっかでスピンオフやんねぇかなぁと楽しい妄想が捗る次第でありました．生きる伝説（まぁ3人とも死ぬんですけどね）の次世代を担うと目される人物も登場，即ちトラッカーとアキラさんでありますが，この世界の物語はまだまだ製作できるんとちゃうん？とお金に目がないプロデューサー連中もほっこりでございましょう．特にアキラの中の人，リナ・サワヤマのアクションも見事でして，ミュージシャン上がりがどれほどのもんやねんと，懐疑的だったオヂサンも謝っちゃいましたよ（TAOとは違うんだよ，TAOとは!!）．
死んじゃうといえば，ランス・レディックさん．享年60歳とは早すぎでそ．この方を初めてちゃんと認識したのは，フリンジのブロイルズ捜査官・・・あれも10年前ですか．ご冥福でございますが，遺作となるのは来年公開予定のシェリー・チザム議員の伝記映画『シェリー』か，もしくはウィックのスピンオフ『バレリーナ』になるんでしょうか．ちなみにその『バレリーナ』の主役はアナ・デ・アルマス．キアヌさんも出演されるそうですが，二人の共演は『ノック・ノック』『エクスポゼ』に続く三作目になるのかしら．他抜けてない？
反面，残念だったのがアクションでございまして，アレはやりすぎです．やりすぎコージーです．「めっちゃ練習したんやろうなぁ」という感想を，もたれちゃダメでそ．でも一杯練習したんでしょうねぇ．
とりあえず，ジョン・ウィックはこの世を去りましたが，アマプラでスピンオフドラマ『コンチネンタル』の配信が開始されていますので，ウィック・ロスは補えるのではないかと思われます．
