半変人のお調子者

ジョン・ウィック:コンセクエンスの半変人のお調子者のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ジョン・ウィック4作目。
サブタイトルは「コンセクエンス」。良くない結果、報いを意味する言葉で、これがものの見事にこの映画の主要人物全員に当てはまるから恐ろしい。
殺し屋世界の閉塞感と救いの無さが最高潮に達して息が詰まりそうになる。
映画の中で何度も言われる言葉とはいえ、これをサブタイトルに持ってきた日本の配給会社の誰かは本当にセンスがある。(リミックスとかバトルロイヤルとかつけるどこぞの会社とは大違い笑)

冒頭、いきなり主席連合のトップを殺す所から始まって、えっ?もう終わりじゃん!と思ったら、事態を悪化させただけという…

アクションそのものはカッコいいのに、世界そのものは、殺しても殺しても終わらない悪夢の煉獄状態なのがジョンウィックシリーズの醍醐味っちゃ醍醐味なんだけど、もういい加減長いなーと思ってしまう。

主席連合から離れて自由になりたい

主席連合のルールに則って決闘しなければならない

決闘するには主席連合に戻らないといけない

ルスカ・ロマから許しを得て、メンバーに戻らないといけない

許しを得る為にナイトクラブのボスを殺さないといけない

…という段取り展開も、いつになれば終わるのかという悪夢感は確かにあるけど、この分上映時間はどんどん長くなってしまっているし、やっぱり段取りにしか見えないし、どうしても冗長に感じてしまった。

でも、それが終わって、パリに到着してからの展開は最高としか言いようが無い。

凱旋門周りのカー&ガンアクション、階段でのアクション、そして決闘。どれも良い。
特に階段の場面はこのシリーズの縮図のようだと感じた。
カッコ良いアクション、そして終わったと思ってもすぐ底に突き落とされる地獄…
そこで満を持してのドニー・イェンとの共闘。
ドニー・イェンは序盤の人感センサーを駆使した戦闘も良かったけど、ここまでジョンとの友情を見てきて、しかもこの後決闘しなきゃいけないという切なさも相まって、カッコいい上にめちゃくちゃエモーショナルなアクションシーンだったと思う。

最後の決闘。互いが互いを少しずつ傷付いていって、もうやめてくれ…と思った所で…ざまぁ!!
ずっと高みの見物でめちゃくちゃムカつく!と思ってたあいつもしっかり報いを受ける最高の展開。しかもルールの範囲内だから違反を問われる事も無く、あぁやっと終わった…と心底安堵する。
しかし、満身創痍のジョンはそのまま力尽き…って本当かな…まぁどっかに拾われてて5普通にやりそう…
何はともあれ綺麗に終わったと思っていたら、ポスクレ…最後の最後まで報いが徹底されてる。本当救いが無いわ!!笑笑

映画評価基準

この映画が好きか 7
没入感 8
脚本 7
演出 9
映像 9
キャスト 10
音楽 7
余韻 8
おすすめ度 8
何度も観たくなるか 7

計80点