にっちもさっちも

ジョン・ウィック:コンセクエンスのにっちもさっちものネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

長い長い。ずっとアクションシーンだけど普通に長い。一個一個のシークエンスにめっちゃ時間かかってて、「雑魚相手に無双できるのは分かったって…」ってなる。雑魚とは言え流石に人数多すぎて、自分と1対1になるのを律儀に待つという殺し屋として異常すぎる行動を取らせてるのはヤバい。例えば、「複数人で殺しちゃうと賞金の山分けが出来なくなる」とかなんでもいいから順番待ちルールにエクスキューズを入れて欲しかった。

あと、どんなに高い所から落ちても至近距離で銃撃されても車に轢かれても死なないジョンウィックはもはや超能力者に近い類のキャラになっている。その場合(スーパーヒーロー映画と同じく)本人の人間味あるいは一般人との関わり合いが必要不可欠だと思う。イコライザーはあくまでもそこを欠かさないから面白い。ジョンウィックも「飼い犬殺された」「家爆破された」みたいな動機が、復讐の鬼神を微かに人間たらしめている面白味であり魅力なわけで、今回はもはやそれが一切無いから、ご都合主義な展開が突然陳腐に見えてくる。

不満だらけだが3.6にしてるのは、キャラの立ち方ゆえ。120%殺されることが分かってるのに戦闘シーンずっと見れるのはキャラの独創性でしかない。盲人殺し屋に聴覚を利用した戦い方が少ないのは超残念だったけど…
敵ボスの薄っぺらさへのフラストレーションがフルチャージされたタイミングでの「コンセクエンス!」はマジで熱かった。

最後のジョンウィック死んだか死んでないか論争は個人的にはあまり興味ない笑
かつての自分のように家族や犬との絆に生きる殺し屋に囲まれながら死ぬ方がまだ美しいと思うけど、まだまだ殺し足りないのなら勝手に復活して勝手に暴れ回ってくれ。せめて人間味は少しだけ取り戻してから。