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ただ悪より救いたまえのmofaのネタバレレビュー・内容・結末

ただ悪より救いたまえ(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

「新しき世界」での2人が、
今度は真逆の立ち位置で、共演されたという事で。
ファン・ジョンミン様はどんな役でもこなせそうな気がしたけど、
正直、イ・ジョンジェ様の殺し屋っていうのは、
本当に、イメージ出来なかったんですよ・・・・
なんか、色白だし。
殺し屋っていうのと結びつかなくて・・・・
ちょっとクールで清潔系の殺し屋かと・・・(どんな?)

でも、そこはさすがのイ・ジョンジェ様でした。
あんなに色白なのに、泥臭くて、
狂気じみてて、ちょっとバカっぽい殺し屋を、
充分堪能させてくれました。

お兄ちゃんが殺されて、その復讐みたいなんだけど。
その兄とは不仲で疎遠で、弟の存在もみんな知らなかったって。
なのに、その執念は一体・・・・・???
・・・と不思議に思ってたら、劇中で、
「どうして、あの男に執着するだ??」みたいな事を聞いてくれる場面があって、

そうそう、その理由聞かせて~!!と前のめりで、耳を傾けたら、
「殺す理由なんて、忘れた」って言う訳よ。
忘れた~って何よ~
どーゆーことよーーーーーー!!!
と、大笑いしてしまった私。
ちょっと、ズッコケてしまった。

そしたら、キャッチコピーに
「殺し合う理由、そんなもの、忘れた」ってあって、
殺す理由を忘れるっていうのは、
韓国ノワールでは、カッコイイ事なんだな・・・
男の美学なんだな・・・
と新な学びを得たワケです。

兄の死なんて関係ない。俺はただ、殺したいだけ・・・・
・・・という殺し屋レイの狂気を、見事に、
イ・ジョンジェ様が演じておりまして、
「素晴らしき世界」でオドオドしていた彼の印象なんて、
見事になくなってしまいました。

首の入れ墨が、似合う男♡
首筋から胸元の色気が、ヤバい。

そして、ファン・ジョンミン様は、
静かな殺し屋さん。
どうしてこの世界に入ってしまったの?って思ってしまう位、
物静かで、娘にも愛情深い。

最後のシーンで、意識を手放すその瞬間まで、
子供を追いかける視線が切なかった。
ホテルで、子供を抱き締めるシーンも。
「ただ悪より救いたまえ」のタイトルも相まって、
インナムの子供の無事を願う気持ちが、痛々しかった。

暴力シーンは、さほど苦手意識ないので、
全然、私は楽しめました。
特に、今回は、アクションシーンも多くて、
ファンジョンミン様とイ・ジョンジェ様のアクションを観るのも、
楽しかったです。

そして、パク・ジョンミン様も素晴らしかったですね。
違和感なしのドラァグクィーン・ユイ。
正直、
「キルミーヒールミー」のヨナを参考にしたでしょ??
と思ってしまった(笑)
ヨナに会いたいわ♡

このバイオレンスの世界の中に、ユイが、
なんやかんやと言いながらも、きちんと子供を守ろうとしたり、
インナムを助けようとしたり。
そういうのが、凄く、救いの存在でもありました。

最後の決着は、
大雑把!!!って思ってしまいましたが。
正直、この脚本・内容なら、
キャスティング如何によっては、
B級映画になっていても全然おかしくないと思う。
それを、
それなりの作品として、まとめ上げてしまったのは、
俳優3人の演技の賜物としか言えない。
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