takanoひねもすのたり

パイプラインのtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

パイプライン(2021年製作の映画)
3.0
グループサウンズ?な音楽と共に展開していくケイパームービー。
 
地下の送油管に穴をあけて石油を盗んで転売する"モグラ"といわれる盗油師、あるでかい仕事と莫大な報酬を提示され、それに乗ることにした凄腕の穿孔技術を持つ通称ピンドリ(ソ・イングク)彼を中心に仲間が集められ、数億ウォンにも登る石油盗掘を始めるが……というやつ。

キャラクターを地下から動かせない設定にしたため、動かすドラマが限られてくるのと、対立構造が、成りすまし詐欺者vs本人、盗油師チームvsスポンサー、犯罪者vs警察と、スケールを拡げていってるけど、その構成がうまく機能してないので、それぞれのドラマ内で描かれる要素があっちこっちいってしまいバラバラなんよ、キャラクターの行動や心理に乗っかっていかないというか。
だからラストにかけてのカタルシスがあんまり生まれなかった(私は)

音楽の使い方をみるに、コミカルさを意識してるんだと思うんだけど、ゲスい人間揃いでしつこい裏切りがあってシリアス味が勝ってる、冒頭あたりは大分コミカルだったんだけど。この辺のトーンの差異があんまし上手く調和してない感じがあったかな。