てれ

Devdas(原題)のてれのレビュー・感想・評価

Devdas(原題)(1955年製作の映画)
3.2
バンサーリー版のネタバレあらすじ(本編未見)→原作小説→この映画
の順でたどり着いた。

アマプラには何故か昔のモノクロのヒンディー映画がたくさんあって凄い。ただ残念ながら字幕は機械翻訳で読みにくい。hindiで検索すれば出てきますのでぜひ観てみてください。

ぶっちゃけデーヴダースとパーローは好き合ってはいるけど愛し合ってはないよね。デーヴが両親から結婚反対されればあっさりそれに折れてパーローに別れの手紙書いちゃうし。そもそもパーローよりデーヴの方が身分高いんだし力ずくでなんとかなったはずだよねって思わずにいられない。

登場人物の行動に不満はあれども、デーヴダースが大地主と婚約してしまったパーローの額を切りつけて「これからお前が鏡を見るたびにその傷跡で俺のこと思い出してくれるよね」(超意訳)って言うシーンは最高に狂ってて好き。一緒になれないならせめて覚えていてほしいという祈りは絶望的だよね。

個人的に傷心で酒に溺れるデーヴダースを介抱する娼婦の踊り子チャンドラムキーが好き。パーローを忘れきれていないと知りながらのデーヴへの献身はもはや聖女。
チャンドラムキー役のVyjayantimalaは「Madhumati」(ここでもディリープ・クマールと共演)で観て、その華々しさが好きだと思った。このデーヴダースではカタックダンスも披露していて、彼女はチャンドラムキーに適役だったと思う。

劇中歌でクリシュナとラーダーがモチーフの民謡が出てきて、その民族的なメロディが良かった。
そしてクリシュナの帰りを待つラーダーのようにパーローもデーヴを待ってたんだよね…それを一時の気の迷いで足蹴にするなんてデーヴのバカヤロー(゚Д゚)ゴルァ!!ってならずにはいられない。人の愛も命も儚いもんだね。
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