ネット上にて午後3時に行われるひとりかくれんぼ。
高校生のリツコは、その心霊現象を利用して、「父親を殺したい」という同級生の相川をこのゲームに誘うが、相川はそれを断る。
そして、翌日からリツコの姿が消えてしまって…。
元は関西、四国地方で広まったコックリさん等と並ぶ降霊術を題材にしたホラー映画。
J-ホラーには、大別すれば『リング』等のジワジワ系と、『呪怨』のようなドバーッ系とがあるが、『ひとりかくれんぼ劇場版』は明らかに前者。
しかしハッキリいわせていただくと全然怖くないし、そんなジワジワでは観ていて眠くなるだけ(事実、時々意識が遠のきかけた)。
そして凄かった。
何が凄いって覚えてる限り誰ひとりルール通りに『ひとりかくれんぼ』をやってない。
実際とはやり方とか微妙に差し替えてるのは、真似て何かあっても責任取れない【自己責任】だからだとは想像できるし、最後まで再現出来たら『都市伝説』としては成り立たなくなるからだろうけども残念です。
あと、なんでもないシーンで時間かけすぎ。
病院をただ歩くシーンだけで何分使ってるんだ。
特に怖いこともないし…。
あと最初はひとりかくれんぼで失敗した者が被害にあう流れだったのに、なんか途中から曖昧になってきて、ひとりかくれんぼ自体やってもいない人まで何かしら被害にあうようになるのも謎。
怖さを優先して細かい設定が煩雑になっている気がした(しかも怖くないという)。
あと、とりあえずJホラー特有の陰と暗さと演出してみましたという感じなのだろうが、暗いというよりもただ辛気臭い。
学校だろうと家だろうと病院だろうとカフェだろうと、どのシーンでも怖さではなく辛気臭さゆえの暗さが強調され、画面も観づらく、無性にゲンナリする。
それこそが狙いですと言われればそれまでだが、怖さを置き去りにしたホラー映画はもはや存在意義はない。
また、ひとりかくれんぼを使って人を殺そうとするというのはかなり面白いアイディアだと思ったんですけど、あんまり良いように話が展開してくれませんでしたね。
「リング、呪怨、着信アリ・・そして、2009年、ジャパニーズホラーの再来!」というキャッチコピーは完全にガセでした。
有名な都市伝説だし、この映画見るくらいなら、コピペ読んだほうが怖いと思う。