イチロヲ

制服肉奴隷のイチロヲのレビュー・感想・評価

制服肉奴隷(1985年製作の映画)
4.0
女教師(泉ユリ)に同性愛の感情を抱いている内向的な女子高生(望月真美)が、継母の情夫(下元史朗)から色目を向けられてしまう。少女による"性意識の刷新"を題材にしている、日活ロマンポルノ。

訳ありの家庭で暮らしているエキセントリック少女が、一人きりの夢想を生き甲斐にしながら、自身の"女性性"に反発していく。主人公のガラスの性意識と女教師のオトナの性生活を対比させていく論法が取られている。

主演を務めているのは、1984年度にっかつ新人女優コンテストの優賞者・望月真美。若手時代の中村晃子をさらに幼くしたような顔立ちと未成熟なスレンダー・ボディが儚げであり、下元史朗を相手取ったチェーン・レスリングに女優魂が感じられる。

スイッチが切り替わったときの妖女ぶりが素晴らしく、敗北の美学と新たな出発を同時に含ませて、リベンジ劇へと落としていく王道パターンが見事に決まっている。新人デビュー作の中でも、とりわけ過激な部類に入る作品といえる。
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