このレビューはネタバレを含みます
児童保護施設、片親、夫婦の不仲、親子コミュニケーション、躾と虐待、トラウマ、モンスターペアレンツ、といった家族問題をきっちり詰め込み、不幸のオンパレード→幸福の絶頂→具合悪くなるくらいの鬱展開で「幸せな家庭とは何か」を問いてくる映画。
中島哲也監督の「告白」をネガポジ反転させたような感じでもある。カタルシスは全く満たされない。
ジャケットの怖さとあらすじから分かってはいたけど、思っていた以上に途中がしんどかった。怖いだろうなと思って乗ったジェットコースターだったけど、「あ、ここまでカーブきついっすか、吐きそうです」みたいな感じ。また、子役のCOCOちゃんのお芝居が憎たらしいほど上手い。
ものすごく現実的な問題と、かなり寓話的な展開をミックスさせていて、そこが混ざりきってない観はある。
あと、映画のパンフレットには渡部亮平監督インタビューが掲載されているようで、ネットでその回答を読んだら、私の解釈とまるで違っていた。一見で監督の設定のように受け取れたなら、もっと点数高かったかも。
葬儀の後のピコピコと、「いーけないんだー、いけないんだー」がやりすぎだったかな。
渉と彼の母親は、あの家に石を投げてもよいとまで思った。
