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Sallah Shabati(原題)の10000lyfhのレビュー・感想・評価

Sallah Shabati(原題)(1964年製作の映画)
2.5
第二次大戦後まもなく、イスラエルに移民したモロッコの大家族の父が、家を獲得するため奮闘するさまを描いたコメディ。マルクス兄弟のスラップスティックや、フェリー二の現実と幻想のブレンドみなどからの影響が見受けられる。買収が横行する選挙など、当時、世界共通だっただろう社会の混乱ぶりや、後半に 2つ出てくる「リヴァースサイコロジー」の成功が印象に残るが、際立った面白みは無かった。サタイア対象としてカリカチュライズされているが、共生コミュニティであるキブツなど当時のイスラエル社会を、また、父が娘の婿から結婚謝礼金を受け取るという極端な家父長制度などのモロッコ文化を、垣間見ることが、本作ならではの視聴体験。一般論として、非映画大国の(監督の作家性が薄い)映画は、異文化体験できることが大きな魅力だが、本作で描かれるイスラエル社会は、若干異質とはいえヨーロッパ色が強く、エキゾティシズム観点の魅力も弱い。イスラエル文化に興味ある人には興味深い映画だろう
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