海猫

アオラレの海猫のレビュー・感想・評価

アオラレ(2020年製作の映画)
3.3
ついイライラして前の車に、激しくクラクションを鳴らしてしまったレイチェル。それがきっかけで前の車のドライバーが執拗に追いかけてきて、攻撃を仕掛けてくる話。レイチェルにも良くないところがあって寝坊癖があってルーズ、しかも我が強い。一言謝れば済むことを意地を張ったために最悪の事態に。追ってくるドライバーのラッセル・クロウは、狂人というわけでないのがかえって恐ろしい。なりふり構わなくなった「無敵の人」で、こういうのが切れると一番危ない。それに携帯取られて個人情報ダダ漏れってのもやだねえ。些細ないざこざがエスカレートした結果、無差別な暴力とカーアクションに翻弄される。とにかくラッセル・クロウの風貌とでっぷり太った体型がまず怖く、どんどん殺意剥き出しになるのに怯えた。かなりサービスの効いた作品で観ている間は、まったく退屈しない。バイオレンス描写が濃くショッキング。ただ観終わるとクラクションの鳴らしすぎに注意、謝って済むうちに謝ろう、行動には余裕をもって等、平凡な教訓ばかりが残るのが、気になった。直接的な暴力だけでなく、もうちょっと心理的な恐怖も欲しかったかな。
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