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アオラレのNowLoadingのレビュー・感想・評価

アオラレ(2020年製作の映画)
3.5
 本日の一本。

 昭和の時代の産物であったB級ホラー映画。それをこの時代に生まれ変わらせるならどうする?という問いに一つの答えを提示した一本。スマホ、渋滞、あおり、そして無敵の人。かつてのキャラクター性だけの一本足打法ではない複雑さを内包されている。

 とはいえチェイサーが魅力的でないとホラーとしては成立し難い。そこでラッセル・クロウの大盤振る舞いである。一目見てわかるなんかヤバそうなやつだな感もGOODだし、対するオカンのヒステリックな返しもこれから起きる事件の嫌な予感センサーがビンビンになる。しかし、一回のあおりであそこまで親子に執着する理由は最後までわからなかった。復讐すべきは彼女たちではなく平和で幸福な暮らしを謳歌している(ようにみえる)社会であろうか。多分尺の都合なのかどうでもいいかその両方なのだろう。大事なのはシチュエーションということか。

 これを観ていた時に丁度朝川越街道を通って渋滞にハマっていたことを思い出した。ムカッとするしイライラする。しかし相手は見知らぬ人だ。紳士的に物事を考えねばならないと今一度心に誓えるような作品。
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