Koichi

アオラレのKoichiのレビュー・感想・評価

アオラレ(2020年製作の映画)
3.0
たった一度のクラクションが
すべてを変える──

信号待ちでクラクションを鳴らしたことから執拗以上に付け狙われる母親と息子の恐怖を描くサスペンス・スリラー。

クラクションを鳴らしたことで狙われる母親をカレン・ピストリアス(レイチェル)、その息子をガブリエル・ベイトマン(カイル)。そして、狂気に満ちた凶悪な男をラッセル・クロウ(謎の男)が演じている。

車を運転したことがある人なら一度は経験したことがあるだろう交通トラブル。ほんの些細なことから危険を招いてしまう恐怖は現代社会の重大な問題と言ってもいいだろう。

ニュースなどでもよく取り上げられる「あおり運転」をモチーフにしている今作品は、ストレス社会、コミュニケーション不足や相手への思いやり、そして、すぐにキレてしまう感情など、相手へのちょっとした気遣いがあれば回避できるポイントなのかもしれない。

ところで、今回の映画は『激突』×『ヒッチャー』×『スマホを落としただけなのに』を掛け合わせたような作品ににように感じるが、今回の物語で一番最悪だったのはスマホにセキュリティをかけていなかったこと、これが被害を最大に広げてしまった要因に思う。まさに主人公の最大の過失だったと思う。

もちろん今回の作品はフィクションではあるが、もしかしたら現実に起こってしまうかもしれないようにも思える。

ここまで執拗以上に狙い、人を殺めてしまうことなど、一昔前なら考えられなかったことが現代では起きてもおかしくないように思う。それを考えると不要なトラブルを避け、適切な対応をとっていくことが必要なんだと感じる、そんな作品だった。
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