性的な話ばかりで、高校生のお昼休憩みたい、、
というのが前半の正直な感想。リドリー·スコット本人が、神が宿ると信じてるはずの「細部」がこれでは、作品への敬意も持てやしない。映像面から、なんとかマトモな出来にしようと頑張った跡は見られるけど、とにかく不必要なまでに盛りだくさんな下世話な話に、何度も止めながら観た。下ネタの何が苦手って、安易なことだよなあと。少なくとも、これほどの面子と監督を揃えてまでやることではないなと強く思う。
後半のサスペンス展開は目が離せなかった。ラストでブラット·ピットが〇〇され、マイケル·ファスペンダーに〇〇が届くまでの息つく暇も与えぬ展開は特に素晴らしい。なので余計に前半が心残りですね。台詞もプロットも凝っていて良い。さすがは『ノーカントリー』の原作者。しかしなぜこれほど文芸チックな脚本を書ける人が、前半であれほど下ネタのオンパレードを飛ばし、みずから作品の格を下げてしまったのか。