Jimmy

ウォートンズ・ウェイクのJimmyのレビュー・感想・評価

ウォートンズ・ウェイク(1962年製作の映画)
2.5
ブライアン・デ・パルマ監督の初期作品。
日本盤Blu-rey『愛のメモリー』に特典映像として収録されている。もちろん日本語字幕付き。

本が燃えているシーンから『Woton's Wake』のタイトルが映され、「予算の県警で無声映画となったが、歌詞で物語を綴る」といった表記。
無声映画を歌詞で語る試みを実践したデ・パルマ監督作。

主演は、あのウィリアム・フィンレイ。
「♪ウォートン・レチチェンスキー(ウィリアム・フィンレイ)は12の顔を持つ…」の歌詞に続いて、フィンレイが鏡を見ながら次々と変装するシーン。ここで鏡を効果的に使っている。
また、「♪ウォートンの情熱により、鉄くずは人間となった…」という歌詞のあと、鉄くずが若い女性になる場面。
そして、ウォートンが彼女を追いかけ回す。
「♪ウォートンは、盗んだものを溶接して愛情を注ぐ…」らしい。

逃げる若い女性は、彼から逃れるためにチェスをする。
最初のチェス相手は知らない男だが、ウォートンに変わったと思ったら、「黒衣をまとって、海辺でチェスをするシーン」となるあたりはイングマール・ベルイマン監督作『第七の封印』を真似した場面だが、デ・パルマのベルイマン・リスペクトだろうか…?

デ・パルマらしい「ちょっと性的な場面」も垣間見られる。

全体的には、ちょっと前衛的な映画だった。

久しぶりに観たが、たぶんブライアン・デ・パルマ監督ファンぐらいしか観ないような作品かも…。
Jimmy

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