峻烈、鮮烈、突き刺さる、心に焼きつく作品。
藤井道人監督の作品を観たのは、「新聞記者」「宇宙でいちばんあかるい屋根」に続いて3作目。どれもが印象深く、好きだ。
それぞれの作品はまったく違う印象なのだけど、共通して感じられたのは、どこか判らないけれどのおしゃれ感、なぜか判らないけれどの皮膚や血液の温度ような平熱のぬくもり感。あとは登場人物の誰もが、リアルな社会との関わりの中に存在している感。
綾野剛や磯村勇斗がなんか美しかった。
ナイトクラブのホステス(キャバ嬢ではなく)役のときの尾野真千子が綺麗だった。
つき合いたい。
圧巻は、ドスをきかせたときの親分役の舘ひろし。
スクリーンの大画面と音響で浴びてしまうと、迫力があり過ぎてトラウマになるほどの恐怖感。任侠映画の往年の大スターたち⇒渡哲也⇒舘ひろしへとしっかり引き継がれたようだった。
エンドロール前の風景ショットが素晴らしくきれい。
エンディングの沁みる曲も印象的で、この曲まで含めての切なくいい作品だった。
※エグいシーンが苦手なひとは、少し我慢しながら。