2021年始まったばかりですが、もう今年のベスト5には入るだろう作品に出会ってしまいました。
綾野剛さんだけじゃない、この作品、全てのキャスト一人一人が本当に素晴らしい。
中でも舘さん、あの存在するだけで醸し出す、貫禄、優しさ、佇まい、圧倒されます。
それから、綾野さん、それぞれの年代を目や話し方、声の感じで生き抜いていました。
そして、磯村くん。今日俺で見せた相良とはまた違った半グレの現代の若者を見事に演じてましたね。彼の最近の躍進には驚かされるばかりです。
思ったのは、ヤクザでしか生きていけないのは山本賢治だけじゃなかったんですよね。柴崎組の組長だって、最後まで残ってたアニキ達も、それだけしか生きる道なかったんです。そう思うと、切なく、虚しいです。
やはり、山本賢治が求めていたのは、本当の血の繋がった家族だったんでしょう。オヤジ以外に自分を受け入れてくれたユカ。そして、自分の娘。一緒に暮らしたかった。娘の成長が見たかった。だけど、彼には束の間の幸せだったけど、3人で囲んだ朝食の食卓、どうしようもなく今まで生きてきた中で1番の幸せを感じたんだと思います。
そして、彼が海に消えていく時の表情の意味、それは家族の幸せを教えてくれた人達への感謝の気持ちのような気がします。