まず、俳優陣のお芝居が素晴らしくて、作品の世界観・ストーリーにどっぷり浸かれたのが良かった。
印象的だったのは、けん坊からは、“死にたい”という意を1ミリも感じなかったこと。
あれだけ辛くて苦しい目に遭ったら、一度くらい逃げたいとか、この世から消えたいとか考えてしまうと思う。自分ならすぐそうする。
じゃあその違いは何なのか、なぜそこまでできるのか、、、?
それは愛するもの・守りたいものがあったからだって、映画見終わってしばらくして気づいた。
familiarもそう歌っていて。
ああ、自分には命かけて守りたいものが無いな…だからすぐ消えたいとか居ても意味ないとかいう思考になるんだなって気づいて納得できた…そしてすごくショックを受けた。
ある番組で綾野剛さんは、「山本賢治は一度も目が死んでなかった。生きることを諦めなかったところが心に響いた」とコメントしていた。
それ見て震えた。脚本読んで感じたことを、本当に芝居だけで観客に伝えられるなんて…!
今日聴いたエレカシ、
ーー30代 愛する人のためのこの命だってことに気づいたーー
映画と同じこと言ってる。
人ってそういうものなのかな。
作中に度々登場する、工場と煙、夜明けと海、のシーンが良かったなぁ。