このレビューはネタバレを含みます
2021年 日本 監督 脚本 藤井道人
WOWOW録画鑑賞
チンピラがヤクザと盃を交わし成り上がって行くけど途中で刑務所に入ってるウチに時代に遅れてしまう
そしてどうなる？
最近観た映画“素晴らしき世界“を思い出しましたが本作はどちらかと言うとエンタメ寄りでその中に反社の抱える社会問題を取り込んでいる感じです
あちらの方はもっと社会問題に軸足を置いてカタギになろうとしても成れない切なさを深く描いていました
こちらは出演者も若手が多く全体的に勢いを感じる作品になっていてヤクザ映画に馴染みのない人でも楽しめる感じに仕上がっています
ヤクザ映画好きにはちょっと物足りないかもしれませんが結構楽しめました
以下“あらすじ“です
覚醒剤をやっていて亡くなった父親を持つどうしようもないチンピラケンジは仲間3人でつるんで悪さをしていたが
ある事件が原因でヤクザ山咲組の盃を受けることになる
持ち前の気の強さと喧嘩の強さで組織の中でものし上がって行くケンジ
そんな中縄張り争いのイザコザから山咲組長の命を取りにきた対立する組織侠葉会の鉄砲玉に昔からの仲間大原を目の前で殺されてしまう
怒りを抑えられないケンジは俠葉会に殴り込みを掛けに行くが
一歩早く俠葉会の川山を刺した山咲会の若頭中村の身代わりとなって刑務所に入る
刑務所から出たケンジは子供の頃から知っていた翼が組に属さずに辺りを仕切っているを見て世の中が移り変わり暴対法でヤクザが昔のように生きていけないことを知る
昔の女を探し自分との子供が出来ていたことも知ったケンジは組を抜けカタギの人間になると誓って親子三人で暮らし始める
順調に思えた生活も束の間元ヤクザの経歴をSNSに上げられて全てが台無しに
父親を殺したのが俠葉会の松尾と汚職刑事の大迫と知った翼が二人を殺しに行くと感付いたケンジ
切なくも自分の生きる道はないと思い先回りして松尾と大迫が食事をしてるところに殴り込み二人を金属バットで殴り殺す
翼が来た時にはケンジは既に居なくなっていて血だらけで運び出される松尾と大迫を目の当たりにする
ケンジは最後に家族に逃げられた細野に刺されて海に落ちオープニングのシーンに繋がって行く
物語は花束を手向に来た翼や娘たちの世代に引き継がれて行く未来を予感させて終わる
