1999年。行き場を無くした荒くれ者のケンジは柴咲組の組長と出会ったことで極道として生きる道を選ぶ。
2005年、そして14年後の2019年。
家族のいない一人の男がヤクザになったことでいろんな家族の形に触れていく。
しかし、時代の変化には抗うことができない…
すごく切ない作品でした。
私が今までに見たヤクザ映画とは違った作風で、バイオレンス要素の少ないヒューマンストーリー😌
ヤクザに対しての当たりはどんどん強いものとなり、世知辛く、でも致しかたない現実。
ヤクザを辞めたあとに行き場がない。
周囲からの視線は冷たく普通の人間としての扱いは受けられない。
ヤクザを続けても資金源がなく常にカツカツ。
契りを交わした家族たちもいなくなる。
ヤクザの味方をするわけではないけど、こんなに切なさで胸がぎゅっと掴まれた作品は久しぶり💭
ヤクザも一人の人間なんだなと思わされる。
荒っぽく尖っていた青年期から、ヤクザとしての貫禄を見せ始めた20代、ラストは笑顔まで見せるようになったケンジ。それを20年分一人で演じた綾野剛はすごいなぁとしみじみ…😳
組長を演じた舘ひろしは温厚でいいおやじで悪い人になんて見えず(俳優としていいのか悪いのか)、でもすごく渋くてかっこよくて他の出演作を見たくなった!
個人的には磯村勇斗くんが印象に残った。
俺らみたいになるなよ〜 と言ってきた少年が自分たちに近い姿になっていくのはどんな気持ちだったんだろう。
ラストシーンはどこか美しく感じた。表情の変化を長く写してたけどすごくいい演技だったと思う。
あとは由香さんと娘の選んだ道も胸が痛む。
2時間超えの作品だけどテンポ良くてあっという間に見終えた感覚!
何度も言うけど… 切なかった。
ステキなヒューマンドラマに出会えてよかった✌🏻