このレビューはネタバレを含みます
どんどん主人公が落ちていく物語で、個人的な好みとは少しかけ離れていましたが、画面の見せ方や悲壮を貫いたドラマ性には目を見張るものがありました......！
なによりも今作は「演技」の作品だと思います。
各俳優の演技に画面が支えられていると何度か感じました。
特に中盤の「車内での襲撃シーン」は綾野剛の表情演技なしではあそこまでの長回しを魅せるのは難そうです。
時代に置いてかれたヤクザの悲哀を面白さ
の軸に置いているので共感しづらく、とにかくシリアスな作品性も興行的に苦戦する要素ですが、ここまで仕上げた事が素晴らしいと感じます。
今作が描いた様に「普通に生きれなかった人はどうすればいいのか？」というのが、アウトローものの定番の葛藤だと思いますが、今後は「普通に生きれないのなんて当然なんだから楽しくしようぜ」という考え方に移行しそうな気がするのは、某チェンソーの影響かもしれないです笑
生き方の多様化が一番の原因だと思いますが。
