ステレオタイプのヤクザ映画じゃない
日本映画には数多くのヤクザの世界を描く映画がある。暴力や義理と人情、独特の世界観への興味や憧れの結果なのかもしれない。
この作品は、どのヤクザ映画とも違って、ヤクザの道を選んだ、ある青年の人生の3年間を切り取って描く。刑務所に入っているうちに時代は変わり、ヤクザの行きにくい世界、、この映画は決してカッコいいヤクザ映画ではない。
20年の時を跨いで演じる役者陣が素晴らしい。綾野剛さんの存在感はもちろん、脇を固める市原隼人さんや、北村有起哉さん。あと、純粋無垢な子どもが成長した磯村勇斗さんはかなり印象的だった。あっ、舘さんも、勿論。
家族は愛と裏腹に傷つけあう。そして歴史は変わっても繋がる。切ない作品でした。